個人と組織のメンタル”コンサルテーション”に関するQ&A

個人や組織(職場、家庭、コミュニティ-)で起こるメンタルヘルスの様々な課題に対して、「人」と「環境」の適合を目指すコミュニティ心理学的なアプローチによる解決の「視点」を提供するコンサルティング活動をしています。これまで質問が多かった個人と組織のメンタルコンサルテーションについて簡単にご説明します。

Q:「コンサルテーションとカウンセリングの違いは何ですか?」

A:これについては、コンサルテーションとカウンセリングについての相違点についての解説を参考にしてください。(以下、「コミュニティ心理学入門」より)

カウンセリングは基本的に、クライエントとの二者関係から成り立つコミュ二ケーションプロセスです。これに対して、コンサルテーションは、三者関係から成り立つコミュニケーションプロセスである。コンサルテーションでは、援助者に関わろうとして問題や困難を抱え、「困っている」専門家との二者関係があり、その専門家(コンサルティ)と呼ばれる)が、自分の困っている問題に対して、その問題の領域の専門家(コンサルタントと呼ばれる)に対して援助を求め、コンサルタントとなる専門家がそれに応えて、コンサルティとなる専門家の問題解決に援助的に関わる、という三者関係の構造のことです。

<精神保健/心理学領域における三者関係構図>

Q:コミュニティ心理学で取り扱われる問題はどのようなものですか?

Aコミュニティ心理学のテーマは、危機介入と共に、アメリカで精神保健コンサルテーションとして発展してきたもので、取り扱われる問題は、メンタルヘルス(精神保健)に関係した特定の問題です。近年では、一般化された用語として「こころの健康」という訳語で用いられるようになっています。

Q:コンサルテーションが成り立つ条件とはどのようなことですか?

A:コンサルテーション成立「4つの条件を参考にしてみてください。

①コンサルテーションは、お互いの自由意思に基づくもので、コンサルティは、コンサルタントの力量を求めて、自分の抱えている問題に役立てられると判断した上で、コンサルタントの関与を求める。コンサルタントもコンサルティに何らかの援助を行えると感じて、その求めに応じることからコンサルテーション関係が成立する。

②コンサルテーション関係は、上下の関係ではなく、直接の利害関係を有さない存在である。スーパービジョンと異なり、異なる職域あるいは専門性、異なる組織の人間関係である。

③コンサルテーションは、カウンセリングと違って、始めと終わりがはっきりしていて、時間制限のある関係。問題の責任の主体はコンサルティにあり、コンサルタントは深追いせず、一定の距離を持って援助しようとする。

④コンサルテーションの関係は、課題中心で成り立つ。コンサルタントは、カウンセリングのように、焦点をコンサルティの個人的問題や情緒的問題に当てるのではなく、コンサルティがその専門性によって、実際にどうやって問題解決するかに向けられる。コンサルタントはコンサルティーの専門性としての社会的役割を尊重し、コンサルティの独立した社会性と専門性を強調しようとする。つまり、問題解決を実現していくことができるように、大局的見地から援助するものである。

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上記の「視点」に基づき、弊社でも、パースペクティブ(「視点」「展望」「大局観」の意味)を持って、個人と組織のコンサルテーション(組織展望コンサルティング)を行っております。例えば、メンタルヘルスの課題についていえば、個人へのアプローチもありますが、例えば、直接個人にアプローチをせずに、ストレスを抱えている人事や教育、メンタルヘルス担当者の方に第三者としてアドバイスをする(人事やEAP担当者ケアなど)これが、コンサルテーションにあたります。

また、企業・医療・介護現場での個人と組織の協働の在り方を提供するコミュニケーション研修や、家族ケアコンサルティング、その他、コミュニティにおけるメンタルヘルスの課題解決への考え方、感性×理論を融合した「オーダーメイドプログラム」の提供を行っております。

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(株)キャリパース代表
心×才能 可能性を拓く専門家
伊東明子

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