「万法帰一」~増上寺と桜~

増上寺と桜。東京タワーを望む都会のオアシスともいえる風景に多くの外国人も訪れるこの時期。東洋人、西洋人、老若男女。愛犬を散歩する人たち。”人と自然がみごとに調和”する景色を見て、ふと、思い出したのが「万法帰一」という禅語。

「万法帰一」(まんぽうきいつ)とは、「天と地と我と同根、万物と我と一体」というものです。天地にあるすべてのものは、現象面では千差万別であって、同じものは存在しません。ところが私たちは現象にとらわれて日々振り回されています。しかし、この現象の根源を無心になって求めていくと、全ては同じ、天地と我とが同根、万物と我とが一体であると自覚されてくるというものです。

私は座禅を通じて、この禅語の意味、神髄が深く理解できました。言葉だけではどうしても頭だけの理解になってしまいます。情報があふれている時代だからこそ、なんでも調べられる時代になりました。でも、それはただ、知っているというだけかもしれません。本当の理解は、納得すること。身体が腑に落ちること。

それを感じ取るには、「器」=「身体の準備」が必要だということです。

次のような話があります。

「達磨大師がインドからやってきた理由は何かー禅の神髄とは何か」と問われたとき、趙州(じゅうしゅう)という僧が、「庭先の柏の樹だ」と答えて、我と万物と一体であるということを示したそうです。これは、「万法帰一」を象徴するエピソードとして知られています。

庭に咲く一輪の花・・そこに「我と同じ」と感じる「感性」を育む禅の心。

始まりと終わりが訪れる春。ときには、思考を止めて、庭先の花や樹と一体となってみませんか?

 

(株)キャリパース代表
心×才能 可能性を拓く専門家
伊東明子

 

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