未来の「可能性」を決める”たった一つ”のこと
「自分を変えたい!」そう思って自身の内面に目を向けた結果、やる気を失ってしまったという経験はありませんか?本を読んで自分で色々と試しているうちに、理想の自分と現在の自分にギャップで、身動きできなくなったという方が実に多いのです。「ポッシブルセルフ(possible self)」という言葉を聞いたことがあるでしょうか?
私が、初めて「ポッシブルセルフ」という言葉(概念)に触れたとき、とてもワクワクしたのを覚えています。「ブル」という音に、「ブルブル」とゆさぶられたのです(笑)「ポッシブルセルフ」は、自分は何ができるのか?どのような自分になりたいのか?どのような自分になりたくないのか?に関する知識は行動に「枠組み」や「方向性」を与えるという考え方で、心理学者マーカスら(1986)が提唱した理論です。
女性向けの「ライフキャリアデザイン講座」でこの概念をお伝えしたとき、「未知の可能性にワクワクする」という方、「英語の響きがすごく好き」という感じで、根本的に、好奇心旺盛で旅をして色々なところに出かける、人に会うのが好きという女性が多かったです。
「ポッシブルセルフ(possible self)」には、次のような「機能」があるとされています。
①自分を「評価」するときに「基準」として機能する
②環境によって変化する「自己イメージ」として位置づけられる
③安定性があると同時に、長期的には自分を「変化」させる
具体的に、どのようなことをさすのかみていきましょう。
■実は、恐い!「自己評価」の正体!
自分は何ができるのか?どのような自分になりたいのか?については、例えば、自分の長所を自覚して、それを活かしたサービスをお客様に提供して喜んでもらっている、子育ての経験を活かして子ども向けの学習塾をして喜んでもらっているなど「未来の自分」に良いイメージを抱くことで、未来は、良い方向に向かっていきます。ここで重要なのは、「描く未来の夢」や「なりたい理想の自分」は、「心からそれを望んでいるのか」ということです。
未来の姿が、親や、上司に勧められた、パートナーがそれを望んでいるからという「他者の視点」が入ってしまうと、途端に「幸せ度合い」が下がってしまうからです。例えば、以前は活動的だった人が理由がわからないまま、「あきらめモード」になったりします。そんなとき、想い出すことがあります。
Dreamの語源は、「喜び・音楽を心に描く」。Careerの語源は、「道」。
喜んで仕事をしていたら、いつしか「道」=キャリアができていたらいいですよね。「自分がやっていて楽しい」といった自分の感覚は自分にしかわかりません。もちろん、好きなことがすぐに収入に結びつくとは限らないので、お金のことを無視したライフキャリアプランは成り立ちません。そのようなときは、「もし、このような仕事をしていたら、ハッピーだろうか?」素朴な質問を自分自身にしてみてください。
実は、この「ポッシブルセルフ」は取扱い注意なんです!自分に対してネガティブなイメージを抱くと、イメージ通りの「そうなりたくなかった自分」になってしまう危険性があるからです。これは、「ネガティブフィードバック」と呼ばれ、マイナスのことを考えれば、マイナスな結果が生まれるということ。つまり、プラス思考でもマイナス思考でも「自己評価」は、「未来の可能性」につながって、「思った通りの自分」が実現するということ。つまり、あなたが思った現実を”引き寄せる”のです。
言い換えると、毎日している「自己評価」=(自分に対するイメージや考え方)が「未来の可能性」を決めているということなんです!
「え~、そうなの~!?」という声が聞こえてきそうですよね。
理想の自分と”現在の自分にギャップが生じ、そのギャップを解消できない状態が長く続くと、”自分に価値がない”、”このままこの状態が続いてしまうの?”といった不安や絶望感が生まれてしまうので心配です。私にも経験がありますが、そのような感情を持ち続けた結果、チャレンジ精神を失って、狭い範囲で行動することになってしまうのです。あなたにも心当たりはないでしょうか?
■”変化に対応”していくためには?
現代人が「一日」に得る情報量は、300万年前の人が「一生」のうちに得る情報量より多いそうです!それほど、毎日、気づかないうちに情報の洪水をあびているのです。AIの導入でめまぐるしい変化を遂げていますが、この変化に対応するためには、危機意識を持って「不確実に対処する能力」を磨くことが大切です。環境がどのように変化しても、やることは一つ。「自己イメージ」を高めること。最初から全てを変えようとするのではなく、意識して「3つのステップ」を生活の中に取り入れ、少しずつ良い習慣を創っていくのが良いですね。
♦「自己イメージを高める」3つのステップ
① 自分の”心身の状態”をそのまま受け入れ、心を拓く(マインドフルネス)
② ”今”の自分を肯定する
③ 日々の生活の中で”喜び”を見出す時間を作る
何か悩みがあると感情が大きく動いてIQが下がってしまいます。そのため、良い考え方ができなくなってネガティブな思考になってしまうのです。でも、感情が安定してくると、ポジティブな思考に転換し、自分への評価も高まっていき、その結果、自分の未来が良い方向へ「変化」していくのです。
つまり、”今”、自分がハッピーだと思う感情がとても大事なのです。”小さなハッピー”を積み重ねると、心身のエネルギーが高まって、自分の感覚に素直に行動できるようになるからです。みんな、人生の目的を持って生まれてきたのです。それを知っているのは、他の誰でもないあなた自身です。自分の素晴らしい価値を認めて、自分に目覚め、輝く人生を送って欲しいと思います。
「心からの望み」に気づき、過去も全てを認めてあげたとき、小さな奇跡が起きる。具体的な方法については、こちらをご覧下さい⇒ 「心から望む未来」を手に入れるには?
(株)キャリパース代表
心×才能 可能性を拓く専門家
伊東明子
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